扁平足の原因と治し方【ショートフットエクササイズ】

扁平足の原因と治し方【ショートフットエクササイズ】

スポーツ傷害だと、“シンスプリント”“有痛性外脛骨障害”“足底腱膜炎”“アキレス腱炎”“足関節内側靱帯損傷”など。

スポーツをしていなくても、“外反母趾”“後脛骨筋腱炎”“中足骨頭部痛”“モートン病”や足のだるさなど扁平足はたくさんの疾患の素因となっていることが多いです。

 

そんな自覚しているのに放置しがちな“扁平足”の原因や対処法としての運動療法【ショートフットエクササイズ(short foot exercise)】を紹介します。

 

扁平足でなくても、特にスポーツ選手は足趾や足部を意識する・鍛えることは非常に大事ですので是非参考にしてください!

扁平足とは

人は他の動物に比べ、2本足で行動するという独自の機能を持ちます。その為、足は全体重を支え、かつ歩行運動の際に大きな衝撃を受けることになります。足はこの衝撃に対し、内側・外側・横の3つのアーチ構造を持つことで衝撃を分散し、一定の部位に大きな負担がかかるのを防いでいます。

  • A-C:内側縦アーチ
  • B-C:外側縦アーチ
  • A-B:横アーチ

扁平足とはこのアーチ構造、主に内側縦アーチ(土踏まず)が低下している、ひどい場合には足の内側縦アーチ(土踏まず)がない状態を指します。

扁平足によってこの衝撃を吸収・分散する機能が破綻し、前述したように、スポーツ傷害だと、“シンスプリント”“有痛性外脛骨障害”“足底腱膜炎”“アキレス腱炎”“足関節内側靱帯損傷”など、スポーツをしていなくても、“外反母趾”“後脛骨筋腱炎”“中足骨頭部痛”“モートン病”や足の痛み・だるさなどたくさんの疾患の素因や誘因となってしまいます。

扁平足の原因

扁平足の原因としては

  1. 筋肉や靭帯が弱くなるために起こる(静力学性)
  2. 外傷性
  3. 先天性
  4. 麻痺性

の4つに分けられますが、ほとんどが①の筋肉や靭帯が弱くなるために起こる(静力学性)です。

 

静力学性扁平足は更に『小児期扁平足』・『思春期扁平足』・『成人期扁平足』に区別されます。

  • 小児期扁平足は筋肉や靭帯がまだしっかりしていない時期に、無理に立たせたりすると足は体重を支えきれず扁平足となります。
  • 思春期扁平足は筋肉や靭帯の弱い人が急にスポーツや肉体労働を始めたときなど、生活環境が変わったときに生じやすいです。
  • 成人期扁平足は思春期扁平足をそのままにしておいた結果生じるものの他に、高齢化と共に筋肉や靭帯が弱くなり、体重を支えきれずに扁平足となるものとがあります。

静力学性扁平足であれば、いずれもショートフットエクササイズなど足趾や足部を鍛えることで十分改善が可能です。

お子さんであれば家の中だけでも裸足の生活から始められたらいいと思います。

扁平足障害にショートフットエクササイズ

ショートフットエクササイズ(short foot exercise)は足の母指外転筋(土踏まずの部分)のトレーニングです。

 

【ショートフットエクササイズ(short foot exercise)やり方】

 

第一中足骨頭(足の親指の付け根)と踵骨(かかと)を近づけるように力を入れます。

 

この時、足の指が曲がってはいけません。

 

最初は、足指を手で押さえながらでいいので、母指外転筋が収縮する感じを根気よくつかみましょう!

ショートフットエクササイズ(short foot exercise)前の扁平足

ショートフットエクササイズ(short foot exercise)前、母指外転筋が効いていない状態では足の縦アーチがほとんどないのが分かります。

 

後ろから見た写真では、内果(内くるぶし)が内側に張り出し足の4趾(小趾)・5趾(薬趾)まで見えています。

また、縦アーチが潰れ、内果(内くるぶし)が内側に張り出している影響で下腿と踵骨の軸(レッグ‐ヒールアライメント=leg-heel aligment)がズレているのが分かります。(踵骨外反)

 

この状態を“外反扁平足”と言います。

ショートフットエクササイズ(short foot exercise)中、母指外転筋収縮時

ショートフットエクササイズ(short foot exercise)中、母指外転筋収縮時にはウソのように、足部が回外し、内側縦アーチが上がっているのが分かると思います。

 

後ろから見ると、縦アーチが潰れ、内果(内くるぶし)が内側に張り出している影響で下腿と踵骨の軸(レッグ‐ヒールアライメント=leg-heel aligment)が“く”の字にズレているのが、一直線に整っています。

 

※写真の方はショートフットエクササイズ(short foot exercise)をするのは初めてでした。

ショートフットエクササイズ(short foot exercise)の悪い例

ショートフットエクササイズ(short foot exercise)のよくある代償動作は、足趾の屈曲で見せかけでアーチを上げる動作です。

 

あくまで、アーチを上げるのは後からついてくるので、まずは母指外転筋の収縮を少しづつ感じていってください。

ショートフットエクササイズ(short foot exercise)まとめ

ショートフットエクササイズ(short foot exercise)は扁平足予防・改善に非常に効果の高いトレーニングです。

 

ですが扁平足をお持ちの方はそもそも足趾や足部を意識的に動かすのが苦手な場合がほとんどです。

ですので、まずは気長に1日に何度も何度もチャレンジしてみて下さい!必ずできるようになります!

 

また、その他の足趾のトレーニングとしてこちらの記事の“タオルギャザー”や“ビー玉つかみ”も参考にしてみて下さい!

足の感覚・神経を鍛えるDYJOCトレーニング

 

 

ただただ、足趾のグーチョキパー運動から始めて頂いても結構ですよ!